学校が始まってからずっと病欠の珀に「大丈夫?」「大変ね」と、最初は声をかけてきたクラスメートたちも、そのうち数が減り、いつしか、机が一つ空いていることに皆慣れていった。


 あれほど珀に熱を上げていた女子達でさえ無関心になるんだから、人間なんてゲンキンなものだ。と、私はただ呆れていた。

 でも、それでいいと思った。