独り残されたセイラは遠退くコハクの後ろ姿を見送りながらゆっくりと座り込む。 辺りを見渡せば、微笑み語り合う住民達の煌びやかな姿。 まるでセイラが其処に居ないような立ち居振る舞い。 明るい現実から只独り除外され、自分だけ別次元の存在であるような錯覚を覚える。 「…ハァ……」 重い溜め息を吐くセイラは腕の中に顔を埋め、現実から逃げ出すように瞳を閉じた。