「おー、焼きそばパンじゃん!」 ハルが袋の中を覗いて言った。 「・・・嫌だった?」 私が恐る恐る訊くと・・・ 「いや、俺焼きそばパン食いたかったからさ」 ハルが優しい笑顔で言った。 それは・・・ 王子様の笑顔でもなくて、 鼻で笑うような笑みでもなくて、 私しか知らないような笑顔。 私の大好きなハルの顔。