ーーーカラカラカラ…… 静かな保健室に小さく響く ドアが開かれる音。 キュッと床と靴の擦れる音が やけに大きく聞こえる。 「…………」 「ぐぉぉおおおお…すぴー、ぐぉぉおおおお…すぴー」 「…………」 「ぐぉぉおおおお!おっ、……ぐぅ」 ベットの上で、大きなイビキをかいている綾乃を見下ろしながら無表情を貫く者が1人。 そいつが、ゆっくりと長い腕を彼女に伸ばす。 ゆらり、動いた腕はまっすぐと彼女の顔に向かっていて…… 眠る彼女の顔を捕らえた