「......何?挙動不審」



帰り道、ずっとキョロキョロしている美園にそう言う。



「いやー、そんな事ないですよー......あはは......」



...今、一瞬焦ったよな。



絶対何か隠してる。



「隠しても無駄。ほら、言え」



俺は、美園の顎を軽く持ち上げた。



「う......。えっとぉ......」



真っ赤な顔を背ける美園。



やっと話すか......。




「今日.........」


「美園ちゃーんっ!」



美園ちゃん......?


そう叫ぶ男の声が聞こえると、美園はビクッと震えた。



何だ......?



「か、川野くんっ!こっち!」



「いってぇ......」



美園に腕を強く引っ張られる。



痛ぇよ。

こいつ力強すぎ。