空は一言そういうと、部屋を出て行った。


…これでいいと、俺も優紀も、わかってる。


思ってる。



なぁ、優紀。




俺らは違う人格だけど、ここは共有してるみたいだな…。




(《胸が痛い》)



一体どういうことなんだろうって、小さく呟いてみたい。




《夕鬼は、思いつめないでよ。これは私の、高野優紀の問題なんじゃないかな》




あぁ、そうだな。


でも、




俺も、高野優紀なんだよ。





違う。違うけど、同じなんだって、知ってるだろう。




「……知らねぇ、よ。俺は。なにも」