颯side


「俺、綾世と麻穂さん呼んでくる。」


自分で逃げ出すように部屋から出る。

樹と同じこと思ってたけどさ、目の前で抱きつくな。

っての。


あぁ~!いらいらするっ。

ヤキモチとか、いうやつか??


俺にもこんな気持ちあったんだな。


自分の気持ちに整理をつけると、リビングに

向かった。


「綾世、麻穂さん、渚目ぇ覚ましましたよ。」


「ほんとにっ!!お母さん、私先に行ってくる。」


綾世は颯爽と消えていく。


「綾世もね、お姉ちゃんなのよ。渚のことが大切なのね?」


「そうみたいっすね?」


「ところで、ぶっちゃけ、颯君て、渚のこと好きなの??」


どっだーん。


滑ってしまった…。


「あはは、図星なのねっ!!渚に言ってこなきゃっ!」


麻穂さんは綾世同様颯爽と消えていく。