渚side


目が覚めると、体に覚えたのは手首に感じる

絞められている感覚…。


声を出そうとも、ガムテープが邪魔して

声にならない。


足を暴れさせようとしても、椅子に座らされていて、

椅子の足に、足を縛られている。


身動きが取れない状態…。


「久しぶり。渚」


「んーんー」


「声にならないかぁ。でもガムテープは剥がして

 やんない♡」


こいつ、頭イカれてる…。

お兄ちゃんまで奪っておいて、私まで何すんの??


「あの時は、怒り狂って、刺しちゃったけど、、、

 今思えば、おもしろくないよね?じっくり痛めつけないと…

 お兄ちゃんの変わりだよ?渚。嬉しいよね??」


あんた、人の命をなんだと思ってんの?馬鹿じゃないの??

やっぱし、来るんじゃなかった。

私も馬鹿だなぁー。颯に顔出しできないじゃん…。


グーで殴られたり、ビンタされたり…散々…。


やば…気、無くなりそう。朝、寝てないのと、痛みで

体に感覚はなくなっている。


もう、完璧に朝日が昇っていて…。お母さんたち

心配してるかな??

その前に、あの5人がいるか…。それどころじゃ…な…い……。


そこで、私は首を落として、気を失った。