颯side


渚のお父さんが、王龍初代総長で…

渚のお姉さんが、綾世で…

渚のお母さんが、最強ヤンキーで…

渚自体が、華愚夜という、名を持ったヤンキー。


この時、今まであてはまらなかったピースがすべて

あてはまっていく。


綾世さんに抱きしめられた時の、あの腕力の強さ。

コンビニの前で暴れた渚の強さ。

王龍の存在。


この一家は最強だ…。


俺は、渚のお父さんに近づいた。


「お前は、、、渚のクラスの…。」


「はい。俺も今、王龍に所属しています。

 あの時、王龍を結成してくれてありがとうございます。」


そのあとに4人もこっちに来た。


「渚の友達がお前たちでよかったよ。」


と、笑った顔は、父親そのもので…。


優しい顔だった。


「あれ?もうパパと仲良くなったの?」


「あっ。渚っち!!」


「渚、お前もう少し強くなれ。」


尚の後に言ったのはお父さんだった。


その顔に納得するように、渚の顔が変わった。


「わかってる。だから、今日、特訓しに帰ってきた。」


渚は、タオルで流れる汗を拭くと、お父さんに不意打ちに

殴りにかかった。


お父さんはそれを交わし、逆に、こぶしを返した。


渚もそれをよける。


また、渚と渚のお父さんのタイマンの始まりだ…。