一匹狼に恋をした。




―渚side―


風呂上り、いつも通り部屋に服を取りに行く。


髪からは、雫がぽたぽた落ちる。


早く着替えよ。寒い…。


と…服を持って冷蔵庫に近づいた。


カサカサ…


ん?何の音??


興味本位に音のしたほうを覗き込む。


黒い、触角を持った…あの、キモい生物…。


き…もい……黒い…


「きゃぁぁぁー!!!!!」


私は腰を抜かすようにその場に座り込んだ…。


なのに、あいつはこっちに向かって飛んで来ようとする…


その時…


ばんっ!

勢いよく私の部屋の扉が開いた。