渚side


こんな奴に頼りたくないのに…


こいつの声聴くと…安心する…。


お兄ちゃんと居る時みたい…。


4人は私たちを置いて公園を出ていく。


「すぐに助けてやれなくてごめんな?」


と、腕を回してくれる颯。


力強い腕。

安心する体温。

少し早い心臓の音。

いつもの颯の香水にまじる汗の香り。


なにもかもに安心する。


次第に私の心臓の音の感覚が早いことに気が付いた。


ドキドキしてる…?

颯相手に…。

でも、ドキドキしてるのかな?

あながち間違いじゃないと思うな…。


「渚、真剣な話をしていいか??」


「ん?なに?」

私は颯の胸に埋めていた顔を上げ颯を見た。