怜side


渚…


時間を気にして、出て行った渚を追いかけたくても

どこか、戸惑っていて…


もし、追いかけた先に「雄介」が居たら…??

って、思ってしまう。


俺は、ここまで渚が好きなのに…


いや、心の中だからこんなこと言えるんだ。


ちゃんと、渚に伝えなきゃわからない…。


と、思っているにも関わらず、いえない俺は臆病なのか…

ヘタレなのか…。度胸なしなのか…。


これでも度胸はついていたと思っていたのに…。

なんど喧嘩を売られても負けなかったのに…。

いつも余裕ばかりある俺でいようと思っていたのに…。

冷静を保とうとしていたのに…。


この中のほとんどが渚の前では全くできない。


冷静を保てなくて…余裕はなくて…。


これじゃ、本当に度胸がないな…。


でも、いつかは言う…。


俺は、渚が好きなんだ…。