怜side


時々、渚のことを目に入れるようにはしているが

見るたび、違う男に話しかけられている。


正直、殴り飛ばしたいくらいむかつく。

べたべた渚に触るな。

胸の中にある、気持ち悪い感情。

今までの俺にはなかった感情。

だから、この感情のやり場をどこにぶつければ

いいのか、わからないんだ…。


「怜ちゃんっ!!大丈夫??渚っちのことでしょ??」


「え…?」


なんで、こいつはわかるんだ…?


「僕もむかつくもん。正直殴り飛ばしたいくらい。」


「尚、それ、俺もっ!!」


樹…


「嬢がかわいすぎたんじゃね??俺も嬢の虜だから」


蓮…


「んだよ、あいつ。楽しそうに話しやがって。

 むかつく。」


颯…。みんながここまでになるとは…。


「僕たち、ここまで女の子に執着したことないから…。

 全然、余裕ないよ…。今までの女の子は

 普通に抱いたりできたのに…。今までどうして女の子に

 接してきたか、わかんないよ…。」


尚、俺もなんだ。