一匹狼に恋をした。





尚side


綾世っちってかっこいいと思う。


「3,2,1…どーん」


皆の頭の上に「?」が、浮かぶ。と、同時に

電話越しから「うわぁ~」と、いううめき声。

おそらく将太君のもの…


がしゃんーー


と、公衆電話をかけると、綾世っちはこっちを向いて、

「さぁ。将太の居るところに向かおうか。」


と、皆、唖然としていて、動くに動けない。


「お、お姉ちゃん…どこに行くの??」


「ついてきたらわかる。」


綾世っちは、渚っちの手を引いてどこかに向かう。


そのあとに皆がついていって、かれこれ15分ぐらい。


「ここって…」


「そ。じゃぁ。私はここで帰るから。ちゃんと落とし前

 つけなよ?」


「じゃね♡」と、ウインクして、家のほうに帰った。


「渚っち、ここってどこなの??」


渚っちは少し震えながら、涙を流している。


「渚っち??」


「あ。あぁ。ごめん…ハハハ…涙止まんない…」


必死に止めようとしてるけど、大きな目から流れるのは

大きな雫。


そんなに、ここで思い出があったんだね…?・

ちょっと、妬いちゃうな。