トビラの向こう側


「なぁ?今日はずっとお前の視線を感じてたんだけど」


あー、どうしよう…
気づいたばかりのこの気持ち伝えるべき?


でも、高遠さんには恋人がいるんだった…。


私の気持ちなんて…
きっと迷惑だよね。


「なぁ?何で黙ってるんだ」



「高遠さんの勘違いですよ」


「へぇ―…俺の勘違い、なんだ」


探るように私をじっと見ている高遠さん…。


「何ですか?」


「この機会に言っちゃったら…気になっているんだろう」


「違う!」


「ばればれ、なんだよ」


恋人がいるくせに私に告白させようとしているの?


高遠さんの真意が分からない…。