鳴り響くチャイム。 少し言葉につまった。 「そろそろ一回くらい授業来なよ」 捨て台詞のように去っていこう、としたのに。 「待てよ」 腕を掴まれた。 「…何」 「…あんときは、俺も意地になっちまった。悪かった…な」 根は良いやつ、なのかな。 「うん。いいよ」 そう返すと、彼は何も言わず、腕を離した。