「…え?それってどういう…」
「あのね、実はわたし原くんと付き合ってるの。中学校からずっと悪さしてて、でもカツアゲされて、連れていかれそうになっときに助けてくれて。そこから好きだったのに…彼女が常にいて」
彼女は下を向いて、
少し顔を歪ませた。
「高校生になって…フリーって聴いて、でも始業式で早速坂枝さんが呼び出されてて…軽い男だっていうのはわかってるんだよ、でも、わたし…どうしても声とか姿とか見ると…諦めきれなくて」
声が震えてくる。
明るいクリーム色のきれいな髪が揺れる。
「だから告白してみたら、付き合ってくれたんだけど…全然付き合うって言わないっていうか、そんな関係で、いっつも浮気してて…でも同じ中学の人は女子では一人もいなくて。でも坂枝さんもそんな風に見えて、
だから…お願い、協力してもらっても良い?」
彼女は前を向くと、
切なそうな顔をして、
綺麗な涙を流していた。

