「落ち着いた?」 「…うん」 いざ冷静になってみると恥ずかしい。 「あー、」 隣に座った彼が溢れるように呟いた。 「好きな女の子隣にするってしんどいわー」 やっぱり男の子だなと思わせる呟きをした彼に、 またドキドキする。 「ね、坂枝さん…秋穂でもいい?」 「え!?」 「だってあの人は『秋穂ちゃん』って呼んでたし、おんなじ呼び方ってなんか嫌」 そう言って空を見上げる彼は、 とてもかっこよかった。