「ねえねえそこの君。俺と一緒に遊ぼうよ」 人が泣いてるのにも気づかずナンパですか 顔を上げると、 「俺から逃げれるわけないでしょ」 「…隆裕」 少しだけ困り顔の彼。 頭に乗せられた手のひらは相変わらず大きい。 「触るなばか」 手をどけようとした瞬間に抱き締められる。 「ごめん」 わかってたけど、きっと理由があるって。 それでも悔しくて。