「終わった訳、ないじゃん、 隆裕の事好きに決まっ…」 言い終える前に、強く強く抱き締められる。 「じゃあ、なんも終わってなんか、ないんだよ」 終わってない、んだ。 「秋穂。好きだよ」 神様は少しだけ、いじわるしすぎたみたいだ。 隆裕の背中に腕をまわす。 しばらくして、お互い無言で離れる。 もうそこには雅人さんの姿はなかった。