「離して」 「嫌だ」 「離して!」 「嫌だ」 「お願い、だから」 沈黙の時間が続く。 無言で、解放される。 「ばいばい」 掠れた声で言って、 あたしは歩いた。 元々、あたしは恋愛しないって決めてるんだ。 だから、それぞれ元に戻っただけ。 神様が少し、イタズラしただけ。 そう。 そうなんだ。