「今日は帰ってください。夜道のなか一人で来させてごめんなさいね。」 少しだけ笑顔になって、 「僕、送ってく」 「そうしなさい」 隆裕のお母さんの優しい声。 無言で手を繋いで、 外に出るとしばらく無言の時間が続いた。 「秋穂」 その声に振り替えると、 隆裕に包まれた。