「貴女なんかの言い訳なんか聞きません。 隆裕と別れなさい」 「それで…、」 隆裕のお母さんの言葉を遮るように口を開く。 「隆裕の夢を否定したんですか」 「隆裕の夢は、アカサカを継ぐ…」 隆裕があたしがつくった拳を包む。 「僕の夢は、正真正銘、 医者だよ」 そう言うと、こっちを見て なぜかくしゃっとした笑顔。 「それで、秋穂は、 俺が一目惚れしたんだから。 もう離せない」