「ううん、隆裕くんのせいじゃないし」



「でも二回もさ、」




申し訳なさそうな声と顔。





「良いよ良いよ。毎回『知らないから』っていって何にもしてこないじゃん。だから今回も何にも気にしてないからさ」




彼は力なく笑って、





「次どこ行く？」





それからは、さっきの事なんて忘れちゃうくらい楽しんだ。




ただこの自分の甘い考えが大きな事件を引き起こす事も知らずに。