「最近ほんとうざいのわかってるだろ？まじで消え去れ」



冷たく言い放つ隆裕くん。




普段のおどおどして、苦手そうに女の子をあしらう彼でもなく、



あたしをいじるみたいにしてくる彼でもない。




「たかくんこわぁーい…」





「黙れ」





彼女はなぜか動じることもなく笑顔で。






「…知らないからねぇ、ほんとに」






そう言ってあたしたちを通り越して、どこかへ消えていく。




「ごめん、」




隆裕くんが溢れるように言った。