外に出ると、すごい美味しそうな匂いが広がる。 「てか煙たっ」 あ、隆裕くんだ。 「隆裕くん」 「秋穂じゃん」 こっちに振り向くと、走って向かってきた。 「あれ?隆裕それ彼女?」 そんな中、少しいかつい先輩方があたし達に話しかけてきた。 「はい、そうですよ」 「ふーん…結構美人じゃん、今日俺らたちとホテル行かね?」 ポロっと溢すように言われる。 「え?それってどういう…?」 「うわー、鈍感ちゃんかよ、かわいー」 あたしの手首を掴もうとしたとき、 隆裕くんがその先輩の手を払う。