「だったら他のにしろよ、秋穂をドキドキさせるのは俺だけだっつーの」


肩にぽん、と手が置かれる。



それは明らかに隆裕くんの声。




「秋穂の定食が冷めそうだったから。あと好きなら秋穂の大切な栄養摂取時間を削るなアホ」



「ちょ、隆裕くん」



なだめようとするけど、軽く無視。



「あと秋穂のかわいさはそこじゃねえだろ。恋なんて、とか強気だったくせに、『隆裕くん好き~』とか人おちょくるとこだろ。


スポーツもできない、勉強も残念で、でも超美人なコレからは想像できないからこそまたグッと来るんでしょ?」




なぜか頭を撫でられる。



向こうの男子もポカーンとしていた。



あと、あたしは名乗ってほしいなとは思う。