「…ちょっと隆裕くんのとこ行ってくる」 「おー」 教室を見ると、隆裕くんはいなかった。 「あれ?秋穂ちゃん?」 羽田くんがひょこっと教室から顔を出す。 「あ、隆裕?あいつ電話しに屋上行ったけど」 「わかった」 走って階段を上がっていく。 「…だからお前はもう秋穂には会わせないって」 屋上の扉を開けた瞬間、 そんな声が聞こえた。