「ゆず…ゆず…柚」
聞き覚えのある声に
うっすらと目を開けると
居たのは智だった
「ゆず?おはよう
っていっても夜なんだけど笑
夕飯の時間だからさ」
「…あ……うん」
「ベット上げるね
少しでも食べられそう?」
「…んーまだ少し気持ち悪くて」
「そっか。あ、熱計ろ」
「ねぇ…智
なんで私服…?」
「ん?俺オフだからさー
まぁ何で俺がいるのかは
ゆずが一番わかってるんじゃない?
結構キテたよー龍」
私を助けるように体温計が鳴って
それを抜いた智がそのまま続けた
「ん。7度6分…
ちょっとだけ下がったね
ご飯食べながらでいいから
ちょっとだけ話さない?」
「……うん…」
ご飯に手をつけそうにない私を見て
智が再び口を開いた
「んで?
なんでネガティヴってか
龍を突き放すこと言ったの?」
「もう…自分が嫌なの
もうこんな心臓なくなっちゃえって
自分ですら治らないかもって
そんなこと考えてて…
龍…縛ってて……
私はもっとまともな恋人になりたい
普通に家でおかえりって…
毎日ベッドにいて
心配そうな顔しかさせないんじゃなくて
ご飯作って休みの日は
たくさん寝させてあげて
私の心配じゃなくて
自分のこと考えられて私が癒したい
そうなれるようになりたい…
でも……でもっ
私には無理…
こんな体で、こんな欠陥品のせいで!
私には大好きな人を幸せに…
大好きな人と幸せになれない
ハァハァ…
少し思いつめただけで
胃潰瘍の手前って…!
もう…なにもハァ…無理…」

