「あの…」


「どうしたの?」


「私、本当は司波の彼女じゃないんです。
ふざけて言っただけで私、ただの」


真奈美の声がだんだん小さくなる。



「真奈美ちゃん?」

皐月の心配そうな声が聞こえる。


「ごめんなさい!」


そう言って、真奈美は病室から駆け出した。