「陵ちゃん……………」 皐月は意を決したように深呼吸をして 話し始めた。 「健太はね、私のせいで死んじゃったの」 陵は健太の死因を詳しくは聞かされていなかったのでびっくりした。 ただの交通事故だと思っていた。 「喧嘩したの。 ほんとにくだらないこと。 喧嘩した次の日、そのまま何も連絡とらずに 会社へ行って」 皐月はまるでその日に戻ったように遠くを見つめていた。