「いいのよ!和くん。
陵ちゃんの優しさは本当に伝わってるから」



皐月が目を細めて、微笑んだ。



ああ、そんな顔をするから。
そんな顔で見るからーーーーーーー



「早く治せよ。これ、母さんから」


また冷たく言ってしまう。

横から和樹のにやにやする視線を受けつつも
皐月にお見舞いの果物を押し付ける。