いっぱい何やら管をつけて、口元には酸素を補給するものをつけていた。 母親と皐月の父親が医者と話をしに行った。 「眠ってるみたいだ」 皐月の顔は今にも起きそうだった。 久しぶりに頬に触れる。 「起きろよ。早く起きなきゃ、あの場所俺がとっちまうぞ」 でも、陵が何を言っても皐月の長いまつげが動くことはなかった。