次の日、学校へ行く時、堤防を見たが皐月はいなかった。


「珍しいな、皐月がいないなんて」

少し周りを見渡したが、人影すらなかった。

不思議に思いながらも、学校へと向かう。

後ろから、和樹が追いかけてきた。


「陵!早いね!」

「まあな」

「ほんっと、皐月のこと大好きなんだね」

和樹はにっこりと陵を見た。

「はあ!?
そんなんじゃねーよ、皐月は」

「ふーん。あっそう」

「なんだよ」

「べっつにぃ~」

「言えよ!気になんだろ」

「じゃあさ、1つ言うけど」

和樹が1歩進んで、陵のほうへ振り向いた。