興味津々のクラスメイトが窓から覗いてるのが分かった。
「ごめんね。ありがとう。
勉強頑張ってね!寝ちゃダメよ」
皐月はふふっと笑って、手を振って帰って行った。
陵が教室に戻ると、和樹が「なんだったんだよ」と声をかけてきた。
「弁当箱忘れてたんだ。で、皐月が持ってきてくれたってわけ」
クラスメイトも理由を聞いたとたん、なーんだと散らばって行った。
「そう。よかったじゃん!」
和樹が笑いながら陵の肩を抱いた。
「別に誰が持ってきてくれてもよかったきどな」
「僕は食いっぱぐれなくてよかったなっていう意味で言ったんだけど」
和樹がかかったなっとニヤニヤした顔をした。
「なっ、前にお前がそういう意味合いで言ってたから、そう捉えただけだ!」
陵はふんっと鼻を鳴らして、席に着いた。

