「もう俺、あのときのこと怒ってないからさ。あんときは、俺が悪かったよ。勝手に皐月に八つ当たりなんかして」 陵がそう言うと、皐月がびっくりしたように陵を見上げた。 「本当に大人になったんだね。陵ちゃん。私、びっくりしちゃった」 「皐月が知らないだけ。俺はもうだいぶ前から大人だよ」 陵はそう言うと、皐月の手を取って歩き始めた。 「あっ!陵ちゃん!大丈夫だよ。1人で帰れるから。教室に戻って」 「いいよ。送る。校門まで」 渋る皐月を連れて2人で校門まで行くためにグラウンドを横切る。