海の向こうに



「健太さんのお墓には行った?」


「うん」

皐月がうつむきながら答えた。



「そっか」


それから2人はずっと無言だった。


夕陽が海に入ろうとしているのを、歩きながら2人でずっと見ていた。



「ありがとう。カバン持ってもらっちゃって」


家の前に着くと、陵はカバンを手渡した。


「いいよ。別に」


「じゃあ、また明日」

皐月はカバンを手にすると、陵に手を振った。