恋の華が舞う季節

私達は、何回も唇を重ね合わせる。


ただそこにある、秦の温もりを感じながら――


* * *


その日の帰り道。


私は避けてきた想いをやっと受け止めれるような気がして、葵の家へ、向かった。


ずっと恐くて葵がいないの見たくなくて、近づくのが恐かった。



でも、今なら……平気。


私は、葵に会いたい。


もう、いないけど、今なら迷わないよ。




ゆっくりと、ベルを鳴らす。