恋の華が舞う季節

涙が溢れる。


私はこの時、誰よりも幸せ者だと思った。


葵を好きになって、色々あったけれど、この日で、本当に全てが、輝いて見えたんだ。



――でも……



神様は、私なんかに幸せをくれるはずも無かった。


この恋に、終わりがあったなんて、この幸せな時間の中では、全然気付かなかった。