恋の華が舞う季節

私は、ホテル内を、走りながら男子の階へと向かう。


この気持ちを、今、伝えたいから――



――バンッ!


だれかとぶつかった。


「すみませ……」


「あ、こちらこ……」


お互い相手の顔を見たら――


言葉が出なくなった。



だって


だって



目の前にいたのは、葵だったから。