「あのさ、俺……好きな奴いるから。
他あたってくんない?」
「でも……私っ……、ずっと!」
「――しつこい。
俺、そうやって一回言っても理解してくんない奴、この世で一番嫌いなんだよね」
冷淡な口調。
決して感情を表に出さない。
俺は、いつの間にか、冷たい男になっていた。
両親から隔てなく愛されて育った割には、自分でも心が枯れてしまっているんじゃないかと思ってしまう。
「陸!」
「あ?」
「お前、これで何回フッたんだよ?」
「翼(よく)には関係ない」
そのまま翼を振り切って、図書館へ寄った。
理由は一つ。
君がいるから。
他あたってくんない?」
「でも……私っ……、ずっと!」
「――しつこい。
俺、そうやって一回言っても理解してくんない奴、この世で一番嫌いなんだよね」
冷淡な口調。
決して感情を表に出さない。
俺は、いつの間にか、冷たい男になっていた。
両親から隔てなく愛されて育った割には、自分でも心が枯れてしまっているんじゃないかと思ってしまう。
「陸!」
「あ?」
「お前、これで何回フッたんだよ?」
「翼(よく)には関係ない」
そのまま翼を振り切って、図書館へ寄った。
理由は一つ。
君がいるから。

