恋の華が舞う季節

「俺はずっと早瀬を見て来た。
 入学した時から。

 早瀬は、まだ入学したばかりなのにすらっと伸びている身長に、長い髪。
 大きな二重が特徴的で、誰から見ても綺麗だった」



き……綺麗?


私が?!

今まで一度も、そんなこと言われた事なんか無かったのに。




でも……

唯一飾らない言葉で、明るく声をかけてくれたのが蜜柑だった。


そんな蜜柑も私が傷つけてしまったんだ。