恋の華が舞う季節

目が醒めた。


私の左腕には、白い包帯が何十にも巻かれていた。



「結衣!」

「秦……」


「早瀬、気が付いた?!」



何で2人が、ここに?



「俺が、偶然早瀬のクラスに、行ったら倒れてて……。

 びっくりした」


「俺はコイツがいきなり、掴みかかってきてそれで……来たんだ」



2人共――


心配してくれたんだね……



「――有り難う……。
 本当に、感謝してるよ……」


「結衣、少し目が覚めて早いけど話させてくれないか?」


「何言ってるんだ?! 
 まだ、体を安静にしておかないといけないのに、連れ出すなんて!」



「ってか、アンタ誰だよ?」