【拓斗SIDE】


ふぅ〜…、危ねぇ…。



俺の手には知らねぇ女の手。

目の前にはキョトンとするあこ。















あこがケンカしてるみたいだったから心配になって様子を見てみると、

1対3であこが一方的に責められていた。


しかも、その内容は…

俺に関することだった。


あこは全く意味が分かってないみたいでギャル3人を余計に怒らせてしまったようだ…。




その場に出ていこうとした瞬間…


1人の女の手があこに振り下ろそうとしていて…

まぁ、それを俺が止めたわけだ。

で、この状況…。








「「あ、有原くん⁉」」


ギャル3人組が声をそろえて叫んだ。

あこはまだ状況が読み込めてないみたいだ。



「1対3で何してたわけ?」


「い、いやちょっと松浦さんと仲良く話してただけです。」


…俺に手を掴まれて顔を赤くしてやがる。


「ふぅ〜ん、そうなんだぁ。」

にっこりする俺。

それを見てホッとしたように笑顔になる女ども…。


そんな嘘、通用するわけねぇだろ。



「俺、全部聞こえてたんだけど。」


「えっ…⁉」


俺は思いっきり女の手を離して…


「俺、裏でこそこそする奴って1番嫌いなんだよねぇ〜。
…今度あこに手ぇだそうとしたら、女でも容赦しねぇぞ!」


めちゃくちゃ驚いているギャル達。


「…あこに謝れ。」


「「すっ、すみません!」」



謝って去って行った…。














さて、どうすっかなー…。