2階に案内されてローマ字でtakutoってかいてある部屋についた。



「お、お邪魔します…」





「適当に座って。」




「うん」







大っきい部屋だなぁ〜


家も大きかったら部屋も大きいんだ!




きれいに整頓されてるし…


あたしと真逆…






拓斗がベッドの横に座ったのであたしはミニテーブルをはさんで向かいに座った。





「で、話って?」




その言葉を合図にしたようにあたしは一気にしゃべりはじめた。




「あ、あのね…今日気まずい態度とっちゃってごめんね?


あの、始業式であんなことがあったから恥ずかしくて…ううん、そうじゃない。



皆の前で手繋いであたしなんかが拓斗の隣にいることに気がひけちけちゃったの…



あたしなんかがこんな学校のアイドルみたいな拓斗の彼女なんてって思っちゃったの…」





ずっと黙ってた拓斗がものすごく切なそうな顔をしていて…




「俺のこと好きじゃないってこと?」




「そんなわけない!好き…大好きに決まってる…でも、だからこそこんなあたしでいいのかって、きゃっ!」





いつのまにか拓斗が移動していてあたしは抱きすくめられた…





「あたしなんかって言うなよ…」




かすれた切ない声…





「俺はあこが好きだ…好きすぎるくらいに。それだけじゃだめなのか?周りの奴なんて関係ねぇだろ…?」




…そっか……



あたしは拓斗が好きで、拓斗はあたしのことを好きって言ってくれてる…


こんな単純なことなのに…




今までだったらあたしは周りの目なんて気にしてなかった。




でも今日みんなに「松浦あこ」としてじゃなくて「有原拓斗の彼女」として見られて…





すごく周りの目が気になった…




拓斗につりあってないって言われてものすごく悲しかった…





でも…拓斗のおかげでわかったよ。




お互い好きでいたら周りの目なんて関係ない。

付き合うってのは2人の問題なんだもんね!






「ありがと…今日、ちゃんと拓斗と話せてよかった!」




「ああ、俺も。」



なんか顔近くない?



でもとにかく…



「あー、よかった!スッキリした!」




「おまっ…空気読めよ…」




「へ?どんな空気?」




「いや…もういいよ…」





?????