「なんでそんなこと聞くんだよ⁉」



「だってどうせ中であこに抱きつかれたんでしょ?」



「見てたのか?」



「違うっつの!あの子、中3のときクラスのみんなでお化け屋敷に入ったとき怖がりすぎてその辺にいた男子に抱きついちゃったのよ!うけるでしょ!」



「は⁉」


は⁉は⁉

うけねぇし!



「そん時はさすがにあたしがとめて、あたしに抱きつかせたけど。たぶんその男子、それがあってからずっとあこのこと好きだったと思うよ。」



「なんだよ、それ…」



「まあ、昔の話だし無意識だろうから気にすんなって!」



こいつ…俺が気にするって分かってて言ってるだろ…




それにしてもあこ…危なすぎるだろ…。



俺でも理性保つの限界だったのに、そんなの他の男にしたら……







はぁー…



マイペースな彼女を持つと大変だな…








「拓斗〜!ちょっと遅いけどお昼食べよ!ってどうしたの?暗い顔してるけど。」




お前のせいだよ…あこ。



「あ、もしかして拓斗もお化け怖かったんだ!」



「なわけねぇだろ!」



「なんだ〜。じゃ、どうしたの?」




「いや、今日暑いからちょっと気分悪くなっただけだ。」



「そっか。じゃあ、クーラーのついた室内のお店いこっ!」



そう言って冷たい飲み物とタオルを渡してくるあこ。




あこはマイペースなのに、ちゃんと大事なところで気遣いのできるやつだな。



だから好きになったんだ。





ーぎゅぅ…


周りに人がたくさんいるにも関わらず俺はあこを抱きしめてしまった。



「えっ、拓斗⁉どしたの⁉」



「どうもしてない…」



「えっと〜ほらここ人前だよ⁉ 気分悪いなら早く涼しいとこいかないと!」




くくっ…焦ってる。


かなり恥ずかしそうだもんな。




ーちゅ…



一瞬、触れるだけのキス…



「ちょ…な……え…?///」



テンパりすぎだし…



「んなかわいい顔すんな。もっとキスしたくなる…」



「〜〜っ///」




「さ、行くぞ。」