何でこんなに胸がズキズキと痛むんだろう。 そんなことを思いながらも、先輩が来るのを待つ。 「ごめんね。遅くなっちゃって」 「いえ。大丈夫ですよ」 青木先輩が少し小走りで来た。 めずらしいなぁ。 そして手を繋いで、歩き出す。 「先輩、寝坊ですか?」 って、そんなわけないよね。 あの青木先輩が寝坊なんて……。