歩きながら、私は今日観たいアニメや読みたいマンガを考えていた。

大した距離ではないので、ボーっと歩いていると、いきなり腕を掴まれ路地に引き込まれた。

ドン、と相手は片手で簡単に私の両手首を掴むと、壁に私の背中を押し付けた。

簡単に言うと、私って迫られてるんですかね?

腕を掴んだのは、私より20センチは高いであろう身長の体格の良い明るい髪の色の男だ。


「騒ぐな、そんで、動くな。」

男はそう言うと、私の上着のファスナーを下げる。

あれ?私、これ襲われてる?
これが俗に言う『ごーかん』ってやつですか。

男はファスナーをあけて、シャツに手を掛ける。




私は言われた通り、騒ぎも動きもしなかった。