…………少しの沈黙。 でも、なんだか気まずさは感じなくて。 「じゃあ、俺。そろそろ行くかな」 嫌だ。 なんて、図々しいから思ってても言えるわけなくて。 彼女じゃ、あるまいし…好き、じゃないし…。 「うん。また、話そう?」 「ん。また、ここで。ね?」 「楽しみにして……んんっ」 レイとの初めてのキス。15歳、高校1年生の梅雨入りの日のこと。