星になる

それからと言うもの、真紀は今まで以上に充実した日々を送っていた。佑との付き合いも美由紀との付き合いも今まで以上に深まっていた。
今日は午前中で学校が終わるため、真紀は美由紀の家に遊びに行くことにした。
美由紀と学校帰りにコンビニに寄ってお菓子を買い、その足で美由紀の家に向かった。
「ただいまぁ」
「…おじゃまします」
「あら、真紀ちゃん。いらっしゃい」
真紀を笑顔で迎えてくれたのは美由紀のお母さん。
「急にお邪魔してすいません」
「いいのよぉ。いつでも大歓迎だから」
美由紀のお母さんはとても暖かくて優しい。
美由紀の部屋に入ると美由紀のお兄さんがいた。
「おう!お帰り。真紀ちゃんどうも」
「あ、どうも。お邪魔してます」
「お兄ちゃん何の用?勝手に入らないでよね!」
美由紀のお兄さんの純さんは高校三年生。背が高くて顔立ちがとても綺麗。雰囲気が美由紀と美由紀のお母さんに良く似ていて、3人ともとても暖かい。
「真紀ちゃんの声が玄関先で聞こえたから真紀ちゃんが来たんだろうなって思ってね。俺も混ぜてもらおうと思って美由紀の部屋に来たわけ」
「もう出てってよ!真紀と2人きりで遊ぶんだから!お兄ちゃんはお邪魔虫!!」
「はいはい分かりやした。真紀ちゃん、ゆっくりしてってね。美由紀に意地悪されたら俺のとこにおいでな!」
「はい、行かせてもらいます」
「真紀!」
「ははは!仲良くな!」
お兄さんはそう言い残し、部屋から出ていった。
「全く。迷惑なんだから」
美由紀は愚痴を言っていた。
「いいじゃん。仲が良くて」
「良くないよ!」
「はいはい」
「てか何する?やることなくね?」
「まぁ…愚痴りますか!」
「そだね♪」
真紀と美由紀は学校の先生の悪口を言ったりクラスの男子の噂を話したりした。
美由紀と一緒にいると、時間があっという間に過ぎていく。
きっと楽しくて真紀にとって安心できるからだろう。
気が付いたらもう8時を回っていた。
美由紀のお母さんとお兄さんに挨拶をし、真紀は家に帰った。